7GW
知ってほしい事

☆「崖崩れしてたけどきれいなところ」

4月1日とはいえまだ寒さの残るその日の朝、私たちは滋賀県の永源寺キャンプ場のバンガローを出発した。

このあたりの川はなんといっても水がきれい!!

もうハンパじゃないです。

その水のきれいな川にうっとりしながら歩いていくと、
現れてきたのは巨大な永源寺ダム。

三重県 宇賀渓

自然の豊かなところには必ずこんな開発の手が入っているものなんです。
もちろんすべての開発を否定することなんてできないし、するつもりもないけどそのダムや発電所が「本当に必要か」どうかを考えていくのは必要じゃないでしょうか。

三重県 宇賀渓

もうハンパじゃないです。

さらに歩みを進めていくと、途中にある峠の先が車両通行止めになっているという ことで、わこちゃんが電話をかけてくれて緊急会議が始まりました。

担当の方いはく、「人間の足でならもしかしたら通れるかもしれない」ということでした。
「どうしよう!?」と思いながらも私たちは歩き続け、今にも天気が崩れそう な空模様だったので、11時頃早めのお昼を食べました。
私が持っていたレインコートはペラ?のビニールのものだったので、その日のドライバー担当だったシュンくんが雨具を貸してくれました。

…お腹もいっぱいになったことだしさあ出発!!です。

そこで、地図を見たウォーカーたちは究極の選択を迫られることになった。それは、通行止めになってるかもしれないけど歩きやすい車道を行くか、通行止めの恐れはないけど、雨が降ったら足場は悪くなる山道を行くかでした。一人ずつ意見を出し合った結果は、「歩きやすい車道にかけてみよう!」ということだった。
歩きはじめるとすぐに雨が降りだしてきた。そこで悲劇が!!シュンくんから借りた雨具に水がしみ込んできたのです!

しかも雨はだんだんと雪に変わってきました。。。
今日から4月なのに、、、と思いながらもさらに行くと、うわさの崖くずれの道が登場してきました。
土砂がたまって小さな丘のような所になっているところや、落ちてきた岩によってガードレールが突き破られて、ぐわぁんと曲がっている道は、歩けないことはないけど、こんな道は通ったことがなかったので戸惑いました。でもこの状況ではどうしようか考えてもしょうがないし、とにかく歩くしかないので歩きました。

たぶん、土砂くずれが起こったのは、

1,もともと地盤が弱いところに道路をつくってしまったこと
2,杉などを植林しているところは木が密集し過ぎて光が入らないから、他の植物が育たず根っこが張らないので、雨で土や水が流れてしまう

のが直接の原因では?

植林の問題も浮き彫りになってきたのにはびっくりだ。

三重県 宇賀渓
三重県 宇賀渓

☆「恋バナとステキな道とステキな管理人さん」

この時8人くらいで歩いていて、私は真ん中から後ろにいたのですが、この状況のなか、一番前では山田さんとぺっちが楽しそうに笑っているのです!
後から聞いた話だと、この時の二人は「恋バナ」でかなぁり盛り上がっていたようです。大事なことですね。

歩いていくとだんだん雪もやんできました。そして、なんと私たちのちょうど目の高さに虹が現れたのです。

山田さんは今ので「レインボーソングができたよ!」と言って歌ってくれました。

三重県 宇賀渓

それからまた歩いていって山道には入り、赤い葉っぱが敷きつめられたじゅうたんのような道を下っていきました。とても気持ちが良い道でした。

あっという間に宇賀渓キャンプ場にごーるしていました。内緒だったけど実はこの日の午後歩き始めたときからトイレに行きたかったのでした。バンガローでは、先乗りしてキャンプ場で待っていてくれた仲間が用意してくれたお湯で足湯をしたおかげで、心も体も暖まりました。この時カップル誕生…したかも!?そして、お待ちかねの夕飯はおいしいおいしい豆乳鍋とうどんでした。

そこのキャンプ場の管理人さんご夫婦がまたステキなひとたちで!

私たちが歩いていた宇賀渓は滋賀県~三重県にまたがる渓谷で、川の水が透き通って見えないほどきれいなところです。

三重県 宇賀渓

土砂くずれを起こすようなところだからこそ今まで開発の手が入ってこなかったのです。 ここは、名古屋のような都市からも気軽に行きやすく、ちょうど東京の人にとっての高尾山のようなところだそう。

そこにオートキャンプ場の建設計画や産業廃棄物を捨てる所をつくる計画があるそうです。

お二人はそれらの計画に反対されており、自然を残したキャンプ場を残していきたいとおっしゃていました。なんと高尾山のトンネル工事のこともご存じで、7generations walkをすごく応援してくれました。離れたところにこのような方々がいらしゃっると知ってすごくうれしかったです。

なぜ、こんなにありのままの自然が豊かな宇賀渓の開発が進められてしまうのでしょうか。 きっと、地元人たちにとってはそこに自然があるのが当たり前で豊富な自然のごく一部を使うだけの感覚かも知れないから、開発をするひとに必ずしも悪気があるわけではないと思います。でもリゾート開発をしてみたけど、お客が来なくなったというところだって多いはず。

☆「どっちが」

ありのままの豊かな自然を残したキャンプ場と、車が入りやすく整備されたオートキャンプ場。持続可能で、7世代先まで残していきたいのはどっちだろう。

開発が進められるのを本当にただ黙ってみてるしかないのかな?

いいや、そんなことはないよ。たとえば私たち外の人間が宇賀渓に直接行って、宇賀渓の魅力を伝えれば地元の人も「ここはそのままでも十分いいところなんだ。」と思ってくれるかも知れない。 本当にすごくいいところなのでもっともっといろんな人に行ってもらいたい。 キャンプ場には小さいけど神聖な感じのする滝もあって、そのすぐ近くにテントを張ることだってできるんだ。

ファイナルイベントで私はこの宇賀渓の報告を担当していたのですが、緊張してしまい伝えられないことの半分も伝えられなかったように思う。なのに、お客さんもみんな真剣に聞いててくれてたのはすごくありがたいこと!!この感謝の気持ちを忘れずに持っていよう。

ウォークを離れたまさに今、ウォーク中は見えなかったことがいっぱい見えてくる。私にできるのは伝えていくことで、しばらくの間この「伝えること」が私にとってのキーワードになりそうだ。

いつのまにか離れてしまった人間と自然との距離がどんどん近づいていって…いつか一つの輪になりますように。

関連Blog

7 generations walk ブログ


★ ★

2009 walk2009 walk